第5,700回　設計の谷口です。

夕暮れの時間が日に日に早くなり、朝晩の肌寒さも感じる季節になってきました。
そんな時期にぴったりなトークイベントに出席しました。

「暮らしが楽しくなる北欧デザイン」

椅子の研究家としても世界的に有名な、織田憲嗣氏による広島初開催のイベントでした。

これまで、様々な雑誌や書籍で織田氏の話やコレクションを見聞きしてきましたが、実際に目の前でお話される姿は、とても丁寧な語り口調で約120分、じっくりと傾聴することができました。

トークイベントの中で、北欧の暮らしや人々の特徴を語る場面があったのですが、
「女性の社会進出が当たり前になっている北欧では、男性も家事に参加する平等な意識が自然と生まれ、その結果、使い手の立場に立った考え方が身につく、生活者の視点というものが養われている」というお話に、とても感銘を受けました。
また、「北欧の住宅街を夕暮れに歩いてみると、各家々が通りに面した窓の一角に灯かりをともして、家の中での暮らしの実用性よりもむしろ外の人のために灯かりをともし続けている」という人々の豊かな感覚もご紹介されていました。
優れた北欧デザインの椅子やテーブル、キャビネットや生活雑貨など、プロダクトが生まれた背景にあるものを教えていただいた気がします。

織田氏自身も、朝起きたら必ずピシッとベットメイキングを行いますとおっしゃっていて、そうすることによって朝から心が穏やかになるという言葉に、なんだか自分の生活を反省するような気分にもなりました。。

織田憲嗣氏のことは、ぜひこちら（織田コレクション）のサイトを一度ご覧になってみてください。
暮らしの雰囲気が伝わる動画もありますので、秋の夜長にぴったりな内容かと思います。