蓄熱タイル
第4,647回 設計の渡辺です。
エヌテックではパッシブデザインの設計手法を取り入れています。
特に寒い冬は、日射しを取り入れるための工夫が大切です。
工夫の一つとして、「蓄熱」する方法があります。
こちらの物件は、古くからの日本家屋をリフォームしたものです。
日本家屋の特徴である長い軒があるため、室内に日差しが十分に入らない状況でした。
それで、開口部を少し下げて設置し、冬の日差しを多く室内に取り入れられるようにしています。
またもう一つの工夫として、開口部の前に蓄熱のためのタイルを配置しています。
タイルは、木に比べて、熱が伝わりやすい特徴を持っています。
そして、蓄熱効果は木の2倍以上あるので、冬場に日差しの当たる窓辺にタイルを置くと、
太陽の熱が蓄えられ、その熱がじんわりと広がり、日が暮れた後でも室内を温めてくれます。
太陽の熱を上手に室内に取り込めれば、暖房にかかる費用を抑えることができ、
環境にも優しい家とすることが出来ます。
立地や周辺環境、リフォームか新築か…様々な要素で、
「蓄熱」が必ずしも出来る手法というわけではありませんが、
それぞれの条件に合わせた最適解を見つけてご提案していきます。