パッシブデザイン勉強会㉗
第4,654回 設計部の大津です。
今回はηAH(イーターエーエイチ)値についてです。
ηAH値は、パッシブデザイン勉強会㉖で書いたηAC値とほぼ同じ意味を表しています。ηAC値との違いは、夏の平均日射取得率ではなく、冬の平均日射取得率を表しているという事です。
ηAH値は、国の基準が定められていませんが、この数値が大きいほど、日射取得性能が高いといえます。エヌテックでは、その目標値を2.5以上と決めています。
冬のパッシブデザインは、断熱性能だけで検討を行うのではなく、日射熱利用暖房の事も併せて検討します。
計画の段階で、日照シミュレーションを行い太陽の光が計画した建物の中にどれくらい入ってくるのかを検討したり、南面の開口部を床面積の20%以上を確保するなどの工夫をして、快適で省エネな建物の実現に近づけていきます。
↑日照シミュレーションの様子
↑南面の開口部を床面積の20%以上を確保の施工例
これからの季節、どんどん寒くなっていきます。冬に備えて私たちが一番簡単にできる事は、日射熱利用暖房です。
例えば、昼間はカーテンを開けて太陽の光を建物の中に入れる事で熱を溜め、夜間はその熱を外に逃がさない事ができます。
また、パッシブデザイン勉強会④(熱を利用する)で昼光利用・日射熱利用暖房・太陽光についての内容を書いています。
冬暖かくを目指す方法や消費エネルギー量の削減のヒントになる内容が書かれていますので、ぜひご覧になってください。