地窓
第5,057回 設計の渡辺です。
窓の役割は多種多様で、その役割に合わせてサイズや配置高さが変わってきます。
ただの人の出入り口としての窓ではなく、光や風や熱を取り入れ、
室内に外の景色を取り込み、外部とのつながりを持たせたり…
一つ一つの窓には意味があるのです。
それを辿っていくことはとても楽しい作業です。
窓好きの私はいろいろな住宅やプランを見るとき、
そこから見える景色や窓からの光を想像がふくらみ…
ワクワクして来ます。
今日特にご紹介したいのは、「地窓」です。
地窓は床や地面に近い場所に設けられる窓なので、
古くは和室で用いられることが多くありましたが、
最近では和室以外でも取り入れられています。
特徴として…
・高窓と併用しながら効率よく換気できる。
・プライバシーを保ちながら、採光できる。
・壁の上部を他の目的でも活用できる。
・高窓や腰窓とはちがう景色を楽しめる。
といったものが挙げられます。
こちらは玄関土間に設けられた巾1500×高さ970の地窓です。
お家でお仕事をされるお施主様は、仕事関係のお打ち合わせも多くあるので
打ち合わせスペースも兼ねて玄関土間を広くしています。
北側の空間になるので、地窓を設けることで明るくなり、
窓から見える植栽が打ち合わせスペースに彩を加えています。
エヌテックでプランをご提案する際、窓サイズや位置、
その目的について時間をかけて検討しています。
ぜひ設計者の意図を汲み取って下されば嬉しく思います。
みなさんも地窓というキーワードでもリサーチしてみて下さいね。