構造計算とは?
第6,065回 不動産事業部の神田です。
先週のブログでは、エヌテックの家が地震に強い理由として、数値による構造計算(許容応力度計算)や一棟一棟の耐震シミュレーション、過去の実績を裏付けにしていることをご紹介しました。
今回はその「構造計算」について、もう少し詳しくお話しします。
木造住宅に構造計算は必要?
現行の法律では、以下の条件を満たす木造住宅は構造計算が不要とされています。
- 木造2階建て以下
- 床面積500㎡以下
- 高さ13m以下
- 軒高9m以下
しかし、2025年の法律改正では次のように変更されるようです。
- 平屋または床面積200㎡以下の木造住宅のみが構造計算の対象外。
これにより、多くの木造住宅で構造計算が必須となります。
ただし、構造計算を行ったからといって、それだけで安全が保証されるわけではありません。
エヌテックでは、計算の精度や方法にもこだわり、耐震性を確保しています。
構造計算の種類
木造住宅の構造計算には、以下のような方法があります。
1. 許容応力度計算
部材にかかる力がその材料の許容範囲内であるかを確認する詳細な計算。
特徴
- 柱、梁、基礎などの強度を評価。
- 地震や風などの外力にも耐えられる設計。
適用例 - 木造2階建て以上の住宅や中~大規模建築物。
2. 壁量計算
耐力壁(壁の強さ)が地震や風に対して十分かを確認する簡易計算。
特徴
- 主に木造2階建てまでで採用。
- 法的基準を満たす最小限の安全性を確認。
注意点 - 建物が複雑な形状の場合、精度が低下。
3. 床倍率計算
地震時や風による横揺れを抑えるため、床面の強度を計算。
特徴
- 水平力を適切に伝える設計が可能。
- 地震の多い地域で特に重要。
4. 偏心率計算
建物の重心と剛心(力の中心)のズレを計算。ねじれを防ぐ設計に活用。
特徴
- 偏心率が大きいと、地震時の損傷リスクが増大。
- 非対称形状の建物で特に重要。
5. 接合部計算
木材同士や金物接合部の強度を計算し、安全性を確保。
特徴
- 接合部が地震力の集中箇所となるため、特に重要。
6. 動的解析(時刻歴応答解析)
実際の地震波を用いて建物の挙動をシミュレーションする高度な計算。
特徴
- 高層建築や特殊構造物で使用。
- 一般の木造住宅ではほとんど採用されない。
エヌテックが採用するSE構法の構造計算
エヌテックでは、木造住宅で最高水準の耐震性を実現するため、SE構法を採用しています。
この工法では以下の構造計算を実施し、安全性を徹底しています。
- 許容応力度計算:すべての構造部材に対して詳細な計算を実施。
- 水平構面の剛性計算:地震力を均等に分散する設計。
- 偏心率計算:建物全体のバランスを最適化。
- 接合部の強度計算:柱と梁の接合部や基礎部分を強化。
- 必要に応じて動的解析や基礎構造計算も追加し、さらなる耐震性を確保。
こうした取り組みにより、エヌテックの家は地震に強く、安心して長く住み続けられる住宅を提供しています。
構造計算にはさまざまな種類があり、それぞれの計算が建物の安全性に大きく関わります。
エヌテックでは、許容応力度計算を基本とし、SE構法の精密な計算を組み合わせることで、
木造住宅の耐震性と耐久性を最大限に高めています。
「地震に強い家を建てたい」とお考えの方、ぜひお気軽にご相談ください!
専門スタッフが丁寧にご案内し、お客様の理想の家づくりをお手伝いいたします。