夏涼しいパッシブデザインのポイント「日射の遮蔽」の実際
皆様、こんにちは。エヌテックです。
「パッシブデザイン」とは、建物のあり方に工夫をこらし、太陽の光や風など自然のエネルギーを最大限に活用・調整できるようにするもので、夏涼しく冬暖かい室内環境と省エネルギーを実現するための設計や手法のことです。
今回は「夏涼しい住まい」を設計するポイントのひとつである、「日射遮蔽」の実践方法についてご紹介します。
日射を遮蔽するためには下記の項目に注意する必要があります。
1)窓ガラスと窓まわりに工夫して、窓から入る日射を防ぐ
2)断熱によって、屋根や外壁から室内に入る熱量を少なくする
3)通気層や換気によって、屋根や外壁から室内に入る熱量を少なくする
4)屋根や外壁の材料の仕上げ材の選択によって、屋根や外壁に当たった日射をはじく
5)植栽や外構の工夫によって、外壁に当たる日射量を少なくする
この中で最も重要なのが「窓から入る日射を防ぐ」ことです。
軒(のき)や庇(ひさし)の設計、窓ガラスの材質なども大切ですし、オーニングや雨戸やブラインドを活用して日射しを遮ることも有効な手法となります。
たとえば、写真1はウッドデッキ上に収納式のオーニングを設置したケース、写真2は窓の外側にルーバー式の雨戸を設置したケースです。可動性があるので、冬場は仕舞って熱を取り込み、夏場は日射を遮ることができる優れたアイテムです。
エヌテックではこのような設計のご提案を、日射遮蔽を表す具体的な数値を定めて設計を行います。指標となるのがηAC値(イータエーシー)と呼ばれる数値で、「その部位に当たった日射熱がどれくらいの割合で室内に入るか」を示しています。国の基準値は2.8ですが、エヌテックでは1.0以下を目標にする設計を施しています。
パッシブデザインの考え方にご興味を持たれた方は、ぜひ私たちが定期的に開催している「パッシブデザインセミナー」にご参加ください。次回は7月21日(日)14:00〜16:00を予定していますので、お気軽にお問い合わせください。参加費は無料です。