【冬は太陽の日射熱を暖房に活用しましょう】
皆様、こんにちは。エヌテックです。
パッシブデザインの設計手法では、窓の考え方がとても重要です。
これからの季節は太陽の日差し、日射によって窓から得られる熱量と窓から逃げる熱量に注目しておく必要があります。
一般的な掃き出し窓(幅1.69m×高さ2.07m、窓面積3.5㎡)で、樹脂製サッシの複層ガラスの窓の場合(U値=1.9W/㎡K、ガラスの日射取得率62%と想定)、室内に入る熱量は204W/㎡となります(太陽光の放射熱330 W/㎡と想定)。
一方、室内が20℃で外気温が5℃の場合、窓から逃げる熱量は28.5W/㎡となり、熱収支は(204—28.5)×3.5㎡=614Wとなります。
コタツのヒーターが600W程度とすると、窓ひとつでコタツ1台分の熱量を無料で太陽から受け取る事ができるのです。
この熱を暖房に活用しないという手はありません。日中、日差しを遮らないためにカーテンを開ける事はもちろん、網戸をとりはずすことも有効です。
受け取った熱を逃がさない工夫も重要になります。
夜間は窓周りから熱が逃げることを防ぐため、断熱に気を配る必要があります。
たとえばカーテンの選択。断熱性能が高い「ハニカムサーモスクリーン」を採用する事もいいでしょう。また、熱を室内に蓄える工夫として南側の窓辺の床材を蓄熱性の高い素材である、コンクリートや厚いタイルなどを採用する事も有効です。
日射熱以外にも、人間ひとりあたり約100Wの放熱が見込めることや、生活家電からの放熱も大切な熱源だと考え、熱を逃がさないような暮らしを目指してみてはいかがでしょうか。