ご祖母様がお住まいだった平屋の住宅を、孫世代の若いご夫婦が住み継ぐための性能向上リノベーションを行いました。建て替えとリノベーションでだいぶ悩まれていたようですが、結果として、東広島市特有の赤瓦の風景が残るかたちとなり、人々の営みと地域の景観とが持続するリノベーションをさせていただきました。
床・壁・天井の解体後に補強箇所を現場で再確認し、基礎や構造材の補強を行い、性能を向上させるために断熱材を施工しています。外壁は新たに焼杉を設えています。改修前の趣を残しつつ、窓は最上級グレードの樹脂サッシへ交換。新しい世代が、寒さの厳しいこの地域で快適に暮らし続けることが出来るよう温熱環境を劇的に改善しています。水回りや設備機器は全て一新し、床には足触りの良い杉板を採用。
日本家屋の特徴である長い軒によって室内奥までの日射熱取得が難しいため、LDKは一部床を下げてタイル貼りで計画しています。タイルの蓄熱効果は木の2倍以上あり、日中に取得した熱で日没後もじんわりと室内を暖めてくれます。現しにした既存の柱や梁と、新たに施工した木が共存する新旧を感じる温かい空間となりました。
受け継いだ建物を、末永く安全で快適に暮らすことのできる住宅へと再生したお住まいです。
Data
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土地概要
市街化調整区域
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建築概要
建築面積/143.57m²(43.43坪)
延床面積/143.57m²(43.43坪) -
建物性能
Q値：1.43W/m²K
μ値：0.025
UA値：0.33W/m²K
ηAC値：0.9
ηAH値：1.3
一次エネルギー消費量：305MJ/(m²・年)
