超快適 だからゼロエネになる|超快適&ゼロエネ研究所 |超快適&ゼロエネ研究所(株式会社エヌテック)|パッシブデザインで快適な注文住宅

家づくりを数字で考える 超快適&ゼロエネ研究所

超快適&ゼロエネ研究所超快適&ゼロエネ研究所エヌテックWebサイトへエヌテックWebサイトへ

快適は科学、つまり数値で表せる

快適は機械でなく建築でつくる

実例を示す。
国のロードマップに提示されたゼロエネルギー住宅の実現を見据えて、パッシブデザインを取り入れることによる省エネルギー化と快適性向上を追求した独自のゼロエネルギー住宅の提案である。住宅のゼロ・エネルギー化推進事業(国土交通省)では含まれない「調理・家電」に掛かる一次エネルギー消費量も含めて、より生活実態に近い形でのゼロエネルギー住宅を検討。こうして実際に建てて築一年が経過したゼロエネルギー住宅の実測とヒアリングを行い、予測の整合性・省エネ性・快適性の実態について検証した。

ゼロエネ住宅

断熱性能と日射遮蔽性能

断熱性能
建設地は、広島県東広島市で省エネルギー基準による地域区分は、Ⅳ地域にあたる。本計画では、Ⅱ地域相当の熱損失係数(Q 値)1.95W/ ㎡ K を実現。パッシブデザインの検討要素である「断熱」に関して、Ⅳ地域レベルの1.38 倍の性能を有する建物を計画した。

zeroene_fig1.gif

日射遮蔽性能
夏期日射取得係数(μ値)は、0.026 を実現。南側の掃出し窓には屋根を設け、その他の窓にも30cm の出幅の小庇を設置することにより、簾などの外部遮蔽部材を施主でも容易に設置できるようにした。軒や庇を出すことは建物の長寿命化にも繋がる。Ⅳ地域基準の2.69 倍の性能を誇る、極めて日射の影響を受けにくい住まいである。

zeroene_fig2.gif

通風計画

zeroene_fig7.gif

予測一次エネルギー消費量

ゼロエネルギー住宅の計画に際し、事前に予測一次エネルギー消費量を算出。算出方法は、住宅事業建築主の判断基準プログラムを用い、暖房・冷房・換気・給湯・照明の一次エネルギー消費量を算出した。その数値に対し、本計画の延床面積・気積・家族人数を考慮した値を用いて補正を行った。さらに、パッシブデザインによる「日射熱利用」「日射遮蔽」「昼光利用」の効果(暖房・冷房・照明の消費量削減)を反映させるため、自立循環型住宅への設計ガイドラインの係数を用いて最終的
な一次エネルギー消費量を算出した。
暖冷房機器はエアコンとし、暖房COP=5.95、冷房COP=5.36の製品にて計算。給湯は、4.12 ㎡の太陽熱給湯システムを採用。また、節水型機器として、台所・浴室シャワー共に節湯B タイプを設置。換気については、パイプファンによる自然給気・機械排気としている。照明設備は、全室蛍光灯とした。ちなみに、パッシブデザインを考慮しない場合、Q 値2.7W/㎡ K として計算を行うと、一次エネルギー消費量の合計は50.68GJ となる。つまり、50.68-38.91=11.77GJ がパッシブデザインによるエネルギー削減効果として予測できる。

zeroene_fig3.gif

実際の結果と検証

温度
夏の温度変化を実測。施主は共働きのため日中は外出している。外出時は全ての窓と雨戸を閉めているので、暑くても30℃付近までの温度上昇に抑えられている。18 時頃帰宅し、窓を一斉に開けることにより室温が下がり扇風機だけで夜は過ごしている。寝室は北の窓からよく風が入り、夏の夜も寝
心地良く快適だとの感想をいただいた。

zeroene_fig4.gif

年間一次エネルギー消費量
入居後一年間の光熱費の聞き取り調査を行った。その結果、事前に予測していた年間一次エネルギー消費量を下回る結果を得られた。暖房機器はエアコンを想定していたが、夏場をエアコン無しで乗り切れたため、当初の計画には無い灯油を使って暖房を行っている。入居時に省エネ型冷蔵庫へ買い換えたり、大型テレビやエアコンの無い生活スタイルのため、電気の消費量が抑えられている。LP ガスは、太陽熱給湯システムが予想以上に効果を発揮したものと思われる。

zeroene_fig5.gif

光熱費
実際の光熱費についても予測との差異がないか検証を行った。予測に反し、実際は灯油を使ったために光熱費は予測を上回る結果となった。しかしながら、太陽光発電による売電金額が予測以上だったので、光熱費はプラス89,483 円という結果が得られた。

zeroene_fig6.gif

お客様のご感想

「2012 年の8 月に入居して、丸一年が経過しました。パッシブデザインの効果は想像以上に快適で、家を建てて本当に良かったです。
夏は、軒や庇のおかげで日中はほとんど日が入らず、簾や縦庇やルーバー雨戸で西日対策も万全ですし。西側にほとんど窓がないですが、そのおかげで室内が暑くならず南北に風が抜けるので、扇風機一台で暑い夏を乗り切れます。
逆に冬は、南側の大きな窓からたくさん日が入ってくるので天気が良ければ日中は暖房要らずです。建物の断熱性能が高いと熱が逃げにくく保温効果があるというのが住んでいてすごく実感しました。特に二階の寝室は冬とても暖かく、以前住んでいたアパートの寒さを思うと、こんなに違うものかと驚きです。冬の起床時は、すぐ暖まる灯油ファンヒーターを使い、天気が良くない日中は、6 畳用の灯油ストーブ一台で家中が暖かくなります。
春や秋の快適さは言うまでもなく、本当に一年中快適に過ごせて、しかも光熱費はプラスになっているので、これからも工夫を重ねて暮らしていきたいです。」(施主談)

超快適&ゼロエネ研究所とは何か?超快適&ゼロエネ研究所とは何か?
快適は科学だから数値で表せる快適は科学だから数値で表せる
快適はやさしさの指標。健康と密接な関係がある快適はやさしさの指標。健康と密接な関係がある
快適は機械でなく建築でつくる快適は機械でなく建築でつくる
超快適 だからゼロエネになる超快適 だからゼロエネになる